教師に憧れて!
教師というと、小、中、高校の教員が一般的であるが、塾講師や家庭教師も立派な教師である。
学校の教師のことをここでは”教員”、塾講師、家庭教師のことを”教師”と呼ぶ事にするが、教員と教師では教える目的に少しばかり差がある。教員は学校生活の中で、一般常識、一般教養としての勉強を教える。また、学校生活を通じて社会的、人間的成長を促すことを目的としている。それ故に友達との喧嘩や素行などで注意を受けるわけである。
それに対して、教師は社会的、人間的成長というよりも、一般教養としての勉強を進学や成績向上と言った目的を持って指導にあたる。ここが教員と教師の大きな違いである。
だが、塾や家庭教師を毎日利用するわけには行かないと言うのが一般的である。実際に塾や家庭教師で成績向上が望めるかというと、答えはNoである。私は、塾講師と家庭教師、両方の経験があるが、どちらでも初めての授業の際には保護者も含めてこう言う意味合いの事を伝えるようにしている。
「週に1回程度の授業では成績はあがりません。私は勉強のやり方や習慣付けの方法を教えに来ています。」
年齢的には思春期である生徒は親や、教員に言われると反発する傾向にある。その点教師は親や教員よりは友達に近い存在ある(が、決して友達となってはいけない。友達よりも立場的には上にあるべきである)。
先生たる教師から生徒様の指導をする立場へ
教師は生徒に対して授業をして教科学習をさせる人であると同時に、一人一人の生徒が健やかに育つように様々な配慮をして学校生活を送らせてあげることを仕事としています。生徒には教育を受ける権利があり、それに対して真摯に応えなければなりません。昔から先生と呼ばれるように畏敬の対象として考えられてきましたが、近年では権利と義務という考え方から立場が逆転してきています。モンスターペアレンツなどと言われるように生徒が不当な扱いを受けたという疑いがあるとその両親が学校に苦情を申し立てるということが相次いでおり、先生は生徒様と考えて教育を行わなければならないような現状になりつつあるのです。比較的厳しい指導を受けて育ち、今の生徒達い則した指導を受けてきていない教師にとっては最近のこういった傾向は大打撃であり、しばしばちょっとしたことで問題が指摘されて免職せざるを得ない状況に立たされてしまうことがあります。このような傾向は教育現場において今後も続いてしまうと考えられますが、その結果として忍耐力のない生徒が育ってしまっているとも言われています。体罰等といった不当な扱いは取り締まられるべきであっても、教育の現場においてはある程度強硬な指導も必要になることもままあります。ただ教師が悪いというのではなく、それが必要な指導であったということを明確化していくことが先生としての立場を確保し、より効果的な教育を実践していく上で大切になるでしょう。
pickup